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茶臼山高原の芝桜【豊根村】

やまエリア 事業者の声

豊根村

茶臼山の麓、お母さんたちがもてなす道の駅
~豊根の自然で皆さんを元気に~

道の駅豊根グリーンポート宮嶋事業者:茶臼の里合同会社 社長 石田いまさん

自然豊かな県内一のミニ村

標高1,415メートルの茶臼山は愛知県の最高峰で、周辺では初夏の芝桜、秋の紅葉など折々の風景を楽しめる。冬は県内唯一のスキー場が稼働し、四季を通じて行楽客が訪れる。
そんな有数の観光地を擁する豊根村は、茶臼山を越えれば長野、東は静岡に接する県境の自治体だ。人口は1,071人(令和2年現在)で県下最少。156㎢ある面積の93%は森林で、きれいな空気と清流、そして緑の山々に囲まれている。
茶臼山の麓にある「豊根グリーンポート宮嶋」は、平成5年に指定を受けた県下第1号の道の駅だ。従業員として働く地元のお母さんたちがアイデアを出し合い、個性の輝く運営を行っている。
「しおくりん東三河」の通信販売では、豊根の伝統や自然を感じて元気になってもらえるよう、このお母さんたちが選りすぐった商品をお届けする。

石田いまさんの行動力

道の駅を運営する茶臼の里合同会社の社長を務めるのが、村で生まれ育った石田いまさんだ。結婚を機にご主人が経営する茶臼山のレストランで働き始め、その後も温泉施設の責任者、道の駅の駅長などとして観光に関わり続けた。
お客への気配りを信条としつつ、ときに周囲を慌てさせるようなアイデアを実行に移すのが、石田さんのやり方だ。レストランで1人2,500円の「ステーキ祭り」が好評を博したときのこと。もっと良い肉を使おうと一気に5,000円への値上げを決めた。「これでは誰も来ない」と怒られたが、受付開始から20分で完売したという。
初めて道の駅に関わったのは2009年のこと。当時は集会場に喫茶店が併設されたような見た目の、寂しい施設だった。近隣の童話作家や陶芸家らの作品を並べてギャラリー風に飾ったところ、来店客はその変化に驚き、石田さんも手応えを感じた。
食事メニューも工夫した。例えば、名古屋からの移住者が村内でドイツパンの店を始めると、すぐに交渉。ドイツパンを使ったモーニングを始めた。このパンモーニングは今も続いている。

女性のアイデアを生かす

定年を迎えていったん退職した石田さんだったが、2015年、知り合いから頼まれて道の駅に戻って来た。施設は新しい建物にリニューアルされていた。
現在12人いる従業員は全員女性だ。石田さんは自由な発想を生かしてもらいたいと考え、メニューづくりを彼女たちに委ねた。「好きなものを作っていいので、作りたいものがあったら言ってほしい。私も作りたいものがあれば言う」と呼び掛けた。
特にヒットしたのは「ごろごろ野菜カレー」。大きめに切った野菜を素揚げしてあり、ジャガイモは皮ごと食べられ、トマトはとても甘くなる。入れる野菜はお母さん同士で相談して決めており、道の駅のおふくろの味だ。
提供する料理だけでなく、店内の様子も徐々に変わっていった。食事のサンプルは当初、実際の料理を置いていたが、従業員が提案して布製のぬいぐるみで手作りすることにした。毎日廃棄するのはもったいないという発想だったが、カラフルなぬいぐるみには温かみがあり、子供たちに喜ばれている。

豊根の伝統や自然を届けたい

今回のしおくり商品は「鮎・あまごの甘露煮」と「胡桃(くるみ)んち味つけ廃鶏」と「旬の野菜」となる。
鮎・あまごの甘露煮は、豊根村を含む奥三河では昔からお茶漬けとして食べられているものだ。骨ごとたべられ、味が染みついているので、豊根村の昔からの味をみなさんに楽しんでいただきたい。
豊根村では、豊かな水資源を使った養殖が行われており、最近ではチョウザメの養殖にも取り組んでいる。道の駅のレストランでは、これら食材を使った料理を提供しているので、ぜひ一度食べに来てほしい。

味つけ廃鶏はタレに漬け込んだ鶏肉で、冷凍パックで届ける「廃鶏」とは卵を産み終えた鶏のこと。スーパーに並ぶ若鳥と違ってコリッとした独特の歯応えがあり、昔から豊根村民に愛されてきた。
地元で食品店「坂口屋」を営む胡桃(くるみ)さんが、村のソウルフードをもっと広く知ってもらいたい、将来も食べ続けてほしいとの思いから、今年4月に改めて商品化したものだ。味付けしてあるので、解凍してキャベツ、ピーマンやタマネギと炒めるだけで手軽に食べられる。
「旬の野菜」はナス、ジャガイモ、トウモロコシ、ニンニクなどを詰め合わせる。豊根村のナスはフライパンで油になじませて焼くと、甘みが出てトロトロになる。これを「ナスのステーキ」と呼んでいる。
村ではジャガイモをふかしてから、味噌を付けて焼いて食べることがある。シソ味噌、ニンニク味噌、サンショウ味噌なども送るので、ジャガイモと一緒に食べてもらいたい。
商品には地元での食べ方を記したレシピを入れておく。お客さんが夏バテしないよう、野菜のセットには梅干しや漬物も淹れるつもりだ。

豊根に興味持つきっかけに

石田さんは頼まれごとをなかなか断れない性格だ。「なんでそんな面倒を引き受けるんだ」と聞かれることもあるが、「ありがとう」と言ってもらえるのがうれしい。
だから、「しおくりん東三河」のお客さんから商品のリクエストがあれば、探したり作ったりして送るつもりだ。石田さんはそれを余分なことだとは思っていない。自分たちが作ったもので元気になってほしいし、何か助けになれればと考えている。
豊根村には緑があり、きれいな水が流れる。そうした自然の一端は、国道沿いの道の駅からでも眺めることができる。しおくり商品をきっかけに村や世話好きの母さんたちに興味を持ち、まずは道の駅を訪ねてきてくれればと、石田さんは期待している。

編集後記

道の駅のお母さんの村井さん、村松さん、山本さんにインタビューした。
豊根村のいいところは、「冬の星空であり一面星が見えるところ」「人が優しく、みんなで助け合っているところ」「紅葉や冬の雪景色などの自然。桜が散った後の新芽は特にきれいなところ」だ。
3人のお母さんは、ともに息子さんや娘さんが都会にでている。コロナ禍で地元に帰れない中、野菜の詰め合わせなどを送るとすごく喜んでくれる。しおくりん東三河でも、みなさんのそういう顔を思い浮かべながら送りたい。

「しおくりん東三河」は愛知県からの委託を受け、
公益社団法人東三河地域研究センターが運営しています。

しおくりん東三河

公益社団法人東三河地域研究センター

所在地:愛知県豊橋市駅前大通三丁目53番地 
太陽生命豊橋ビル2階

連絡先:0532-21-6647 (平日9:00〜17:00)