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手筒花火(炎の祭典)【豊橋市】

まちエリア 事業者の声

豊橋市

生産量日本一のうずらと飯村の甘藷がコラボした豊橋の新ブランド「うずらいも」
~一口食べて「うまい!」と無心の笑顔がなによりもうれしい~

道の駅とよはし「うずらいも詰め合わせセット」事業者:伊藤農園 三代目 伊藤和弘さん

豊橋のブランドいも「飯村の甘藷」を生産する伊藤さん

豊橋市飯村(いむれ)地区には、もともと上質の粘土層があり、瓦の原材料として使われていた。その掘られた粘土層の下には粘土と混ざったさらさらした「まみ土」があり、その土でさつまいもを栽培したことが「飯村の甘藷」の始まりである。
伊藤さんの家系は、80年前から飯村の地でさつまいもづくりを手掛けており、現在では飯村地区のほか、豊橋市内の伊古部地区、富士見地区、大岩地区など約170aの畑でさつまいもを栽培している。

伊藤さんのさつまいもづくりへのこだわり

伊藤さんはもともと造園業に従事していたが、父親が亡くなったことを契機に農業を始めて30年になる。特に、伊藤さんは収量より品質にこだわり、「土づくり」を追求している。いも類は、葉物類と異なり、やせた赤土の畑でつくるとおいしい。そこで伊藤さんは、独学で畑を粘土と「まみ土」を配合した土に改良するなど、試行錯誤しながら品質のよいさつまいもを生産している。

さらに「土づくり」と同じくらいに大事なのが、「貯蔵」である。さつまいもは貯蔵するとでんぷんが糖度に変わるため、品質のよいさつまいもの状態を保つには、温度管理と湿度管理が重要となる。伊藤さんは、水田を20a所有しており、その稲わらを乾燥させて、ハウスの中でさつまいもを稲わらで囲って貯蔵している。これは伊藤農園の昔からのやり方であるが、稲わらは通常の貯蔵施設と温度比較しても変わらないだけでなく、湿気も吸ってくれるので、甘すぎず、食べ心地のよい状態のさつまいもに仕上げてくれる。

さらに、貯蔵で使い終わった古い稲わらを畑の肥料とすると、稲わらのエキスがさつまいもの育成にも役立つなど、SDGsへの取り組みにつながる。「お金をかけなくても、長年経験して試行錯誤しながらうまくいったときの発見がとてもうれしい。こうした知恵や経験から得る感覚が農家には大事。」と伊藤さんは語っている。

「うずらいも」の誕生

豊橋市はうずらの生産量が全国一位。道の駅とよはしでは、うずらの殻を有機石灰と混ぜて畑にまいて栽培したさつまいも「うずらいも」をプロデュースした。地元の農家と天塩にかけて育てた「うずらいも」を出荷している。
そこで、伊藤さんのさつまいもへのこだわりと道の駅とよはしの「うずらいもプロジェクト」の想いが重なった。廃棄されるうずらのからの活用は「SDGsへの取り組み」に通ずるだけでなく、実は「土づくり」においても重要な役割を果たしていた。うずらの殻が微生物を繁殖させて、土をふかふかにするのだ。同じ畑でも土の硬さによって形の悪いさつまいもになってしまうため、土の硬い、粘土の多いところに殻を多くまくことで、二等品を減らすことができた。

「うずらいも」の栽培をきっかけに輪が広がる

伊藤さんは、「うずらいもプロジェクト」に参加することで想像以上のメリットを感じている。
さつまいもの市場は小さいため、積極的にPRする必要がある。道の駅とよはしの「うずらいもプロジェクト」は、多様な人材と繋がることができ、メディアへの出演や、東南アジアへの輸出など、自分の知らない分野の仲間を増やしてくれた。
そして、前向きな農家との出会い。「うずらいもプロジェクト」では同じ志を持つ農家が集まり、品質のよいさつまいもを作りたいという想いを持っている。うずらいもが道の駅とよはしのオリジナル商品として集客できれば、他の商品の売り上げも伸び、豊橋市の農家がみんなよろこんでくれると考えている。

うずらいもで皆さんを無心な笑顔にしたい

いもはやせた土地でつくれるため、戦時中や飢饉のときに、主食として人々を救った歴史があるほどだ。伊藤さんは、今日の低迷した時だからこそ、いもを食べて「うまい!」と無心に感じてほしいと思っている。うずらいもで家族団らんやふるさとの思い出づくりに貢献したい。一口食べて「うまい!」とみんなを無心な笑顔することができれば、なによりもうれしい。

編集後記

道の駅とよはしでは、うずらいものキャラクター「うずも」が幅広い年齢層のお客様の人気者となっている。12~3月にかけて、常滑焼の壺で低温でじっくり焼いた焼き芋を土日限定で販売しており、いつも行列ができるほどだ。
「しおくりん東三河」で遠くに行った息子さんや娘さんにうずらいもを仕送りしていただき、うずらいもが多くの皆様に広まり、応援していただければと思う。
道の駅とよはしのスタッフの旭さんにうずらいものインタビューをした。旭さんから皆様に一言。「さつまいもの嫌いな我が子がうずらいもを食べたところ「おいしい!また買ってきて!」と、今では家族一の「うずも」ファンです。さつまいもが嫌いなお子様にもたくさん食べてもられるとうれしいです。」

しおくりん東三河

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