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手筒花火(炎の祭典)【豊橋市】

まちエリア 事業者の声

豊橋市

まるでフルーツ!?なイエローミニトマト
~ミニトマトの一大産地「豊橋」で魅力ある農業を続けたい~

道の駅とよはし「MAKINOトマト『イエロー』」事業者:まきのファーム 代表 牧野 成樹さん

日本有数の高糖度ミニトマトの産地「豊橋」

日照時間が長く温暖な気候の豊橋市は、豊川用水が整備されたおかげで水も豊富なことから、農業に最適な地域だ。特に日当たりが重要な条件となるミニトマトは昔から栽培されているが、近年ではオランダの養液システムといった先端技術の導入が進んだこともあり、日本有数の高糖度ミニトマトの産地となっている。豊橋市杉山地区で高糖度ミニトマトを生産している、まきのファームの牧野さんにお話を伺った。

ミニトマト農家を目指して

牧野さんは農家の3代目で、ミニトマトは父親の代から40年近く生産している。牧野さんは幼少のころから農家を継ぐという思いを持ち、大学で農学部を専攻後、地元の農業資材メーカーに就職した。そして、農業経営のために必要な技術を学ぶとともに人脈を作り、30歳の時に農家を継いだ。

牧野さんは農家を継ぐと、まず土耕栽培から養液システムの栽培に変えた。養液システムの栽培というのは、土を使わず、肥料を水に溶かした培養液中で育てる栽培方法だ。当時、養液システムでの栽培は先端技術だったが、いろんな病気が多発していた土耕栽培に比べ、安定的に栽培できるため、導入に踏み切った。
そして、農家を継いで8年後、JA豊橋のミニトマト部会の部会長に就任し、日本全国を視察する中で、糖度10度以上といういちご並みの甘さを持つイエローミニトマトに着目。自分たちで高糖度ミニトマトを作ろうと決意し、ミニトマト部会の中から生産グループを作った。試行錯誤の結果生まれたイエローミニトマトは「あまえぎみ(甘恵黄味)」と命名、ブランド化された。現在、このグループには15農家が参画し、黄、赤、オレンジ、緑の多彩な高糖度ミニトマトを栽培している。

フルーツミニトマト「MAKINOトマト『イエロー』」

牧野さんは1haの圃場をもつが、そのうちの半分が赤と黄の高糖度ミニトマトの圃場だ。特にこだわりを持って栽培しているのがイエローミニトマトのクレアという品種。牧野さんはこのイエローミニトマトを「フルーツミニトマト」として販売しており、「トマト嫌いな子供が牧野さんのトマトは食べられるようになった。」と好評だ。常連の中には「牧野さんのトマトしか食べられなくなった。」なんていう方も。
牧野さんから一言。「イエローミニトマトのクレアは、酸味が少なくてだれでも食べられるおいしいトマトです。シャインマスカットのようなフルーツを思わせる味です。地元の贈り物としても自信を持っていますので、ぜひ食べて欲しいです。」

難しくても作り続ける

牧野さんが生産するイエローミニトマトは栽培するのが難しい品種だ。豊橋の農家では5~6名が生産していたが、今では牧野さん一人である。しかし牧野さんは一人になっても作り続けたいという想いがある。
牧野さんは、コロナ禍で、JAへの出荷だけでは農業経営が厳しくなると考え、道の駅の産直所で売り始めたところ、直接お客さんに声を掛けてもらえるようになった。そこで、フルーツアレルギーをもつお客さんから「牧野さんのトマトを食べてもアレルギーがでなくて、はじめてフルーツの味を感じられた。」とお礼を言ってもらえたことがあったという。「生産者としてこんなにうれしいことはなく、そんなお客さんがいるからこそ、自分一人でもイエローミニトマトを作り続けたい。」と、牧野さんは力強く語った。

魅力ある農業経営と雇用環境を目指して

牧野さんは豊橋という産地で魅力ある農業経営を目指している。牧野さんは幼少のころ、とにかく休みがない親の姿を見ていた。そのため農家を継ぐにあたり、休みをきちんと確保することを目的に、新たに会社を設立、正社員を2名雇用した。今では、休みを取り、家族旅行に行けるようになったそうだ。

豊橋という農産物の一大産地を守りたい

コロナ禍は農業経営にとっても想定外の出来事であった。また、現在では肥料や電気などの経費が倍になっている一方、トマトの販売価格は据え置きである。売り方を変えないと、農家としても、産地としても生き残れない。全国の農業の産地が逼迫した状態の中で、同じ野菜を買うのであれば、ぜひ地元の愛知県産を購入してほしいと牧野さんは訴える。

「愛知県産の野菜は、農業に最適な土地で作った農産物であり、なにを食べてもおいしいです。大都市では日本全国から農産物が集まるので、愛知県産の農産物があれば、ぜひそれを食べてください。そうすれば味の違いが分かると思います。僕のイエロートマトは愛情をもって作り続けていて、ほかにはないと胸を張っていえる商品です。遠くて買えない方もしおくりん東三河でご購入いただければすごくうれしいです。」

編集後記

道の駅とよはしで商品販売を担当する旭さんにインタビューした。
旭さん自身も牧野さんのミニトマトはよく購入しており、子供たちは目をつぶって赤色と黄色のミニトマトを食べて、味を当てるなど遊びながら食べているという。色も華やかなので、お弁当でも楽しんでもらえるとのこと。
旭さんから一言。「牧野さんのイエロートマトは、なしやシャインマスカットのように甘く、トマトが嫌いなお子さんでも食べてもらえると思います。また、しおくりん東三河で送るときは箱に詰めて送りますので、お歳暮やお中元などの贈り物としても最適です。ぜひお試しください。」

しおくりん東三河

中部ガス不動産株式会社 emCAMPUS FOOD

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