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竹島【蒲郡市】

うみエリア 事業者の声

田原市

サーフィンでの移住をきっかけに生まれた田原産「ペーニョポンズ」
~田原の豊かな自然と人の優しさを未来の子供たちに繋げたい~

道の駅田原めっくんはうす「田原のうまいだれセット-ペーニョポンズ」事業者:DIEZ(ディエス) cafe(カフェ) 代表 小川史さん

元・保育園の建物を使ったレストランカフェ「DIEZ cafe」

渥美半島の赤羽根漁港近くにある「DIEZ cafe」は、築70年の元・保育園をリノベーションしたカフェだ。低い玄関や室内の廊下・天井などは昔の雰囲気が感じられ、店内は観葉植物や店長の娘さんの壁画アートなどが飾られた、おしゃれで開放感ある空間だ。ここでは、本格的なエスプレッソコーヒーのほか、メキシコの青唐辛子“ハラペーニョ”を使った南国風の料理を楽しめる。そんなカフェを営む店長の小川さんにインタビューした。

赤羽根地区に惚れて移住を決意

小川さんは大阪市出身。市場の仲卸の仕事に打ち込んでいたが、過度の疲労から「自分自身を見つめ直したい」と退職した。その後、趣味のサーフィンを中心に日本全国や海外20ヵ国以上を旅し、サーフィンができる環境への移住を考える中で、この田原市赤羽根地区に移住を決めた。赤羽根地区の自然豊かな環境やゆったりした空気感に惚れたからだという。

しおくり商品「ペーニョポンズ」

小川さんは、オーストラリアで興味を持ったエスプレッソコーヒー専門のカフェを赤羽根地区にオープンした。また、料理で提供する青唐辛子(ハラペーニョ)を生産する農業も始めた。メキシコで出会ったハラペーニョの味が忘れられず、それを超えるハラペーニョに出会えなかったからだ。
生産したハラペーニョの半分は料理に使用し、半分をポン酢、ドレッシング、塩などの調味料として自分の手で加工・製造している。
ポン酢商品「ペーニョポンズ」は、3段階の辛さがあり、辛さが苦手な人でも使いやすく仕上げているという。

自然に「ギブバック」したい

小川さんは、自身で行うハラペーニョの栽培手法を「海をきれいにしたい農法」と名付けている。作付けの間隔を広くとり、化学肥料は使わず、米ぬかと貝殻でバクテリアを増やしながら自生する草を生かして栽培する「循環型農業」だ。
こうした農業を行うのは、小川さんが赤羽根地区に移住して、豊かな自然と共存する生き方を自然から教えられたからだという。サーフィンは波に逆らうのではなく、波の力をうまく利用するスポーツである。また、波の状態チェックをするとき、ポイントとなるのは温度、匂い、波の向き・硬さなどの自然の情報で、小川さんはその自然の力を受け入れることが重要だと気づいた。そして、それらを教えてくれた自然に対して「ギブバック」したいと思い、化学肥料を使わない農業を始めた。

未来の子供たちに創造力を

カフェと農業を行う中で、田原市の自然豊かな環境と人の優しさを未来の子供たちに残したいという想いが小川さんの中に募っていった。そうした時、小川さんに保育園の旧校舎をつかってほしいとの打診があり、もともと別の場所で営んでいたカフェを移転することになった。そして、その移転をきっかけに、より良い地域を目指すボランティアチーム「赤羽根まちづくり隊」が結成された。
「赤羽根まちづくり隊」の活動では、子供たちの創造力を養うために、農業体験&生き物教室、自転車競技「BMX」の教室、ミュージシャンのライブなど、さまざまな企画を開催している。これらの企画は、小川さんと繋がる多くの人の協力で実施できているという。
小川さんは、「人口減少社会の中、これからのまちづくりの基準は子供たちにいいものを渡せるかです。子供たちには小さいころから創造力をはぐくんでほしくて日々取り組んでいます。」と熱く語ってくれた。

人と人とのつながりを大事にしたい

小川さんの活動は多岐にわたる。小川さんは令和元年にたはら暮らし定住・移住サポーターに着任し、これまで23名、11世帯の移住をサポートしてきた。そのサポートの原点は、初めて声をかけてくれた地元のおばあさんと仲良くなり、地域のイベント(ゴミ拾い等)に参加したことをきっかけに、地域の仲間に入れてもらったことだ。
小川さんは地元のいいものを地元のためにというコンセプトで月1回「赤羽根昼市」を開催している。その昼市に移住希望の方にも来てもらい、昼市を移住者と地元住民とのコミュニケーションづくりの場にするなど、精力的に活動する。

食で笑顔をつなぎたい

小川さんは、商売でも人とのつながりを大事にしており、「ペーニョポンズ」は市内の道の駅や知り合いのサーフショップなど、顔が見える売り先で販売している。いろんな国を回ってきた小川さん曰く、食という文字は「人」を「良く」すると書くように、人が幸せそうな国は食事が楽しそうだったという。
「ペーニョポンズを使った料理で食卓が笑顔になってほしい。ペーニョポンズを気に入っていただければ、気軽に電話でもご注文ください!」と小川さん。それが小川さんの思う人とつながる商売で、食をきっかけにみんなが笑顔でつながることを目指している。

編集後記

道の駅田原めっくんはうすの冨田さんにインタビューした。
小川さんとは、小川さんが道の駅あかばねロコステーション内にあるサーフショップで店員をしていた頃からの関係で、道の駅ではペーニョポンズを商品化した当初から取り扱いしているという。
冨田さんから一言。「ペーニョポンズの使い方ですが、冬は湯豆腐にかけるのがお薦めです。夏は冷ややっこやそうめんなどでも使えます。ペーニョポンズは辛さが苦手な人でも楽しんで食べていただけますので、道の駅にお越しいただいた際には、ぜひお買い求めいただければと思います。」

しおくりん東三河

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